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東区E様邸 外構工事 1

まずは、フェンスブロックから。

E様は、「木の森」で建物を建てさせていただいたお客様で、2013年11月に着工し、翌年4月のお引き渡しでした。

新築当初から、外構計画が決まっていたので、基礎工事の埋め戻しの時に駐車スペースの砕石下地まで終わらせていました。

外構工事は、後からゆっくりと考えるのも1つですが、新築時に下地まで終わらせておく事で、コストダウンになると同時に、下地の状態でしばらく寝かしておく事は、その下地が固く締まって「一石二鳥」です。

E様邸は約1年半、じっくり寝かして、外構工事の着工です。

工事の主な内容は、駐車スペースの土間コンクリートと道路際の木製フェンス工事です。

ただし、フェンス工事の木部分に関しては、お客様のD.I.Yですので、その基礎となる穴の開いたフェンスブロックをお客様が描いた設計図通りに設置します。

話は少し逸れますが、私が学生の頃は「図面を引く」と言っていました。

それは、ドラフター(製図台)に向かって、実際に線を引いていたからですが、今は、「CAD(キャド)」の時代ですから、PCに向かって「カチカチ」です。

ですから最近、図面は「引く」ではなく「描く(カチカチ)」です。

さて今回、木フェンスをD.I.YするというE様、器用なのは間違えない事ですが、新築の打ち合わせ当初から、その内容も専門的で、お客様とお話をしていると言うよりは、同業者と打ち合わせをしているような感覚でした。

そして今回も、「CAD」を使って、ご自分のイメージを図面にして、見せていただけたので、分かりやすく、打ち合わせが非常にスムーズに進みました。

そんなこんなで、打ち合わせは「楽」をさせていただきましたが、この後は、キッチリ手間をかけて施工させていただきます。

 

外構工事1日目は、土間コンクリート工事に先立って、フェンスブロックの設置です。

まずは、ブロックの設置位置を正確に出します。

東区E様邸 フェンスブロック1

その位置が決まったら、堀り始めます。


位置を正確に出した割には、大雑把に掘っているように見えますが、

この作業は、深さを重視して掘っています。

一定の深さまで掘り終えると、ブロックの下地となる砕石をいれて、転圧します。

E様邸 砕石転圧

今回は、狭い範囲の転圧なので、機械は使わず、「タコ」と呼ばれる道具を使います。

いわば「人力のランマー」です。

 

再び、話は逸れますが、どんな業界でもそうでしょうが、入ってすぐは、まともに仕事なんか出来ませんから、まずは手伝いからのスタートです。

そんな中で仕事を覚えていく訳ですが、私も昔々、職人さんから「タコ採って(取って)きて」と言われ、戸惑った事を思い出します。

建築業界は特に、訳の分からない言葉が多く、また色々な地域から人が集まるので、「方言」なのか「建築用語」なのかも分からず、苦労します。

さらに建築用語を方言で言われれば、異国の人と話をしているようで、お手上げでした。

それでも、分からないことを1つ1つ職人さんに教わりながら「1人前」になるのですが、当時「タコ」の呼名の由来を職人さんに聞いてみると、ランマーなどの機械が無かった時代、タコはもっと大きくて重く、1人では持てなかったので、数人で持てるように「持ち手」が何本も付いていたそうです。

だいたい 4人で持つことが多かったらしく、そうなると持ち手も4人分の8本、それで「タコ」だそうです。

意味不明な建築用語の殆どは、このように安易な名前の付け方をしてるようです。

 

さて、下地調整が終われば、フェンスブロックを設置して、埋め戻せば作業終了です。

E様邸 フェンスブロック設置

フェンスブロックや束石の設置は、作業のほとんどが下地作りです。

一般の方が、ご自分でやろうとする時、どうしても1つ目のブロックを設置して、他のブロックの高さを1つ目のブロックに合わせようとしてしまいます。

最初にブロックを設置すると、作業が進んでいるように見えるのかも知れませんが、結果的には余分な手間と時間がかかってしまいます。

ご自分で、このブロックの設置を考えている方は、下地でしっかりと高さの調整をしてください。

「ちょっと難しいなぁ」と感じた方は、「木の森」まで、ご一報くださいませ。

 

 


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