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ずっと住みたくなる家 2

《 家の使い勝手を考える 1回目 》

今回は、細かい部分を考える前に、全体的なことをイメージしたいと思います。

「限りある予算の範囲内で、出来るだけ沢山の希望を叶えたい」と、誰もが考えます。その夢の実現のためには、出来るだけ無駄を省き、優先順位を決めることが不可欠です。

ご主人様の夢である車庫は、バッサリと省かれることが度々ありますが、玄関やトイレ、居間、台所、食堂、脱衣室、浴室、寝室、子供部屋等々、2階建であれば階段も必要で、これらをまるまる省くのは現実的ではありません。
そして、それぞれの場所には、最低限必要な広さがあり、その広さの感覚は、人によって違うので、まずは、「ご自分の快適な広さ」をそれぞれの場所で、把握しておくことが大切です。一般的には、「家族が集まる居間を広くしたい」という意見が圧倒的に多く、トイレ、玄関、階段室は最小限にして、出来れば台所、食堂も広め、といったご希望が多いように思います。
部屋の配置に関しては、「居室は、日当たりの良い南面、水周り(台所、脱衣室、浴室、トイレ)は北面、そして、玄関は道路面に近いところ」というのが一般的です。

こうやって考えると、住宅の形はある程度、決められてしまうような気がしますが、実際に住宅街を歩いてみると、それぞれ個性的な家が建ち並び、外から見ているだけでも楽しくなります。
屋根形状や使う外装材、サッシの大きさ、外構(庭)の造り等によっても、見た目の印象は大きく変わりますが、それだけではなく、間取りに関しても、個性的なものが多々あります。
しかし、その「個性」が、基本を守りつつ上手にプラスアルファーしているか、断熱や構造等の基本を無視した造りなのかは、一般の方では分かりづらく、多くの場合、住み始めてから、しばらくして気付くのが現実で、
それでは「後の祭り」です。
そうならないためにも、設計段階で、しっかりと見極めることが大切です。

さて、建物の間取りを決める平面プランは、ある意味パズルのようなもので、玄関や居間、台所といったピースを組み合わせていく作業です。ただし、闇雲にピースを組み合わせるだけでは、ガタガタな家になってしまったり、土地の広さ(形状)も考慮する必要があるので、あらかじめ大枠を決めた上で、割付(プラン)するのが通常です。
しかし今回は、決まった土地があってプランをする訳ではないので、あえてピース毎に、それぞれの使い勝手を考えてみたいと、思います。

 

次回は、「窓について」です。

 

 

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